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木造釈迦如来坐像(もくぞうしゃかにょらいざぞう)

[2021年2月10日]

ID:951

町指定 重要文化財   平成14年11月28日指定

円通寺の本尊。如来でありながら髪を結い、宝冠を着けるという、禅宗寺院に特有の宝冠釈迦の形姿をあらわした典型的な作例です。頭体幹部を一材からつくり、前後に割矧(わりは)ぎ、さらに着衣の襟に沿って割首(わりくび)とし、これに両体側部、脚部ほかを矧ぎつけています。

定印(じょういん)を結びゆったりと座る姿は落ちつきがあり、体部のプロポーションもよく整っており、衣文(えもん)の処理も巧で、本格的な造像といえます。また、やや猫背の側面観などは、南北朝から室町期にかけての宋風彫刻にみられる造形をよく表しています。像底部を刳(く)り上げて上底式にしているところも、鎌倉期からの伝統を思わせ、鎌倉地方の仏師の制作が想像されます。制作時期は室町時代前期と推察され、当時の開山である弘治3年(1557)より早い時期の像と考えられます。中世の特徴的な宝冠釈迦作例として貴重です。

*割矧ぎ・・寄木造に用いる技法の一つ。干割れや乾燥による像のゆがみを防ぐための処置で,元来一木であった材料を割り放し内刳(うちぐり)を施したのちに密着させ接合すること。

*矧ぐ・・板をつなぐこと

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